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子供の「怒り」とどう向き合う?
フリースクールで大切にしているアンガーマネジメントの視点

子供が突然怒り出したり、些細なことでイライラしてしまったり——そんなとき、親としてどう対応すればよいのか戸惑うことはありませんか?

私たちのフリースクールでも、「怒り」に関する相談を受けることがよくあります。実は「怒り」は、人として自然な感情。抑えるべきものではなく、上手に“扱う”ことが大切です。今回は、私たちが日々の活動で取り入れている「アンガーマネジメント(怒りの感情との付き合い方)」についてご紹介します。




怒りの奥には、本当の気持ちがある

子供が怒りを表現するとき、それは「寂しい」「不安」「分かってほしい」など、別の感情が根っこにあることがほとんどです。
たとえば、「ルールを守らない子に怒鳴ってしまった」というケースでは、「ルールを守ってほしい」「安心して過ごしたい」という気持ちが背景にあります。

私たちは、子供が怒ったときにすぐに「怒らないで」「落ち着いて」と言うのではなく、「どうしたの?」「どんな気持ちだったの?」と、その奥にある感情を一緒に探るようにしています。


「6秒ルール」と「怒りの温度計」

アンガーマネジメントでよく知られるのが、「6秒待つ」という方法。
怒りのピークは6秒ほどと言われており、その間に深呼吸をしたり、水を飲んだりしてクールダウンできると、衝動的な言動を避けやすくなります。

また、子供自身が「今、どのくらい怒ってる?」と怒りの温度(1〜10段階など)を言葉にして表現できると、自分の気持ちに気づきやすくなります。
感情を“見える化”することで、ただ爆発するのではなく、「伝える」方向に切り替えていけるのです。


怒ってしまう子を責めない

怒ること自体は悪いことではありません。けれど、「どう怒るか」「怒ったときどう行動するか」にはトレーニングが必要です。

私たちのフリースクールでは、「怒ってしまったあと」の関わりも大切にしています。
たとえば、「あのときどう感じた?」「今度はどうしてみたい?」と自分の感情と行動を振り返る機会を設けることで、少しずつ自己理解と自己調整の力が育っていきます。


保護者の方へ——大人のアンガーマネジメントも一緒に

子供の感情に寄り添うには、大人自身が自分の感情を見つめる余裕も必要です。
怒りをぶつけられてしんどいとき、「私も今、悲しかった」「困っている」と自分の気持ちを素直に伝えることで、子供との関係性が変わることもあります。

フリースクールは、子供も大人も安心して感情を表現できる場です。怒りを「なくす」のではなく、「うまく付き合えるようになる」ことを、日々の実践の中で大切にしています。

怒りは、心のサイン。
子供たちが自分の気持ちを理解し、安心して伝えられるよう、私たちはこれからも一人ひとりに寄り添いながらサポートしていきます。

 

 

 

 

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