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若年発症の双極性障害──子供や思春期に現れるサインを知る

「気分の浮き沈みが激しい」「エネルギーにあふれて止まらない時期と、何もできなくなる時期を繰り返す」。
そんな子供の姿に戸惑い、不安を抱える保護者は少なくありません。
近年、双極性障害は大人だけでなく、10代の若年層にも発症することが知られています。今回は、若年発症の双極性障害について、その特徴や支援のあり方を考えてみたいと思います。




1. 双極性障害とは

双極性障害は気分障害の一つで、元気いっぱいで活動的になる「躁状態」と、気力を失って落ち込む「うつ状態」を繰り返す病気です。単なる一時的な気分の浮き沈みとは違い、生活や学習、人間関係に大きな影響を与えることがあります。


2. 若年発症の特徴

双極性障害は思春期から20代前半にかけて発症することが多く、子供や思春期の症状は大人と少し異なる場合があります。注意欠如・多動症(ADHD)やうつ病と症状が似ていることもあり、家族や教師が「反抗期」や「性格の問題」と誤解してしまうことがあります。


3. サインとして気づきやすいこと

子供が眠らなくても元気で活動的になる時期があったり、話が止まらず次々にアイデアを出すことがあったりするのは、躁状態のサインかもしれません。その後、急に気力を失い、学校へ行けなくなるような時期が訪れることもあります。また、自己肯定感が極端に高くなったり、急に低くなったりすることも特徴のひとつです。こうした変化を「ただの性格の問題」と見過ごさず、病気の可能性として理解することが大切です。


4. 支援のポイント

若年発症の双極性障害では、医療機関での早期診断と治療がとても重要です。家族や学校が「病気の特徴」として理解することで、子供は安心感を得ることができます。規則正しい生活習慣を整えたり、ストレスを減らす環境を作ることも支援の一部です。フリースクールや学習支援の場では、子供の気分の波に合わせて学び方を工夫することもできます。調子が良い時は得意を伸ばし、つらい時は無理せず休むことで、安心して学び続けられる環境を整えることが可能です。


5. まとめ

若年発症の双極性障害は、本人も家族も「なぜこんなに気分が変わるのか」と戸惑いやすい病気です。しかし、早く気づき、理解し、適切な支援を整えていくことで、子供は自分らしい成長と学びを続けることができます。大切なのは、「性格の問題」ではなく「病気の特性」として捉えることです。正しい理解が、子供を支える第一歩になります。

 

 

 

 

 

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