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COCOLOプランが切り拓く、フリースクールの可能性

近年、不登校の児童生徒数は過去最多を更新し続けています。
「学校に行けない」ことが、その子の成長や未来を閉ざすことにならないように文部科学省は2023年「COCOLOプラン」(安心できる、個別最適化された学びの場を提供)を打ち出しました。
この考え方は、私たちフリースクールが大切にしてきた姿勢とも深く響き合うものです。今回は、このCOCOLOプランの概要と、フリースクールにとっての可能性についてお話しします。




COCOLOプランとは

COCOLOプランは、不登校を「問題の解消」としてではなく、「学びを保障する」ことを第一に考えた文部科学省の取り組みです。
名前の由来である Comfortable, Customized and Optimized Locations of learning には、「子供が安心して過ごせ、個別に最適化された学びの場を、社会全体で整えていく」という思いが込められています。
このプランは、学校という枠組みに限らず、地域や家庭、民間団体といった多様な学びの場を尊重する姿勢が特徴です。


3つの柱で支える学びの保障

① 多様な学びの場の確保
全国300校規模の「不登校特例校」や分教室の設置を目指し、教育支援センター(適応指導教室)やフリースクールとの連携も強化します。
オンラインやメタバースを活用した学びの提供も推進され、「学校に通うこと」だけが学びの条件ではなくなります。

② チームによる早期支援体制
スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、養護教諭など、学校内外の専門家がチームで支援します。
1人1台端末の活用により、子供の心の変化やSOSを早期に察知し、つながりを切らさない仕組みを整えます。

③ 安心して学べる学校づくりの「見える化」
学校の居心地や風土を可視化する取り組みが行われます。
いじめや不安の要因を減らし、「ここなら通える」「学びたい」と思える環境づくりを促進します。


フリースクールにとっての意味

COCOLOプランは、行政がフリースクールやNPOを重要な教育資源と位置づけている点が大きな特徴です。
これにより、フリースクールでの学びが「一時的な居場所」から「正式に認められる学び」へと位置づけられる可能性が高まります。
また、連携によって支援の幅が広がり、子供たちは自分に合ったペースや方法で学びを続けられるようになります。


おわりに

不登校は「学校に戻ること」だけをゴールにしない時代へと変わりつつあります。
COCOLOプランが進むことで、子供たちはもっと多様な選択肢を手にできるでしょう。
フリースクールはその中で、安心と挑戦を同時に支えられる大切な存在であり続けたいと思います。

 

 

 

 

 

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